人権上の教育課題
不登校の子どもが35万人、いじめ事例が70万件、教育的支援が必要な通級教室に通う子どもが20万人を超えている。保・幼・小・中・高校を経て、大学にも様々な課題を抱えた学生が在籍している。学生の多様な課題やニーズに対応し、きめ細やかな教育・研究支援を行うことが高等教育において求められている。
学生相談室は、学生の悩みや困りごとに対応する教育支援の窓口である。来室する学生の相談内容を3つにまとめると、①学修・進路の課題、②心身の不調や生活の課題、③人間関係など対人コミュニケーションの課題である。年々、学生の悩みごとは複雑化し、カウンセリングの長期継続傾向がみられる。また、インターネット上のプライバシー侵害や性的マイノリティに関する人権問題も大きな課題である。
今夏、フジTVのコンプライアンスに関する検証番組があったが、フジテレビの元社長や専務らが「年齢、性別、容姿」に着目して一部のアナウンサーをタレント等の関係者に接待要員として組織ぐるみに行っていたこと。その延長線上でA女性アナウンサーが中居正広氏に性的暴力を受けるに至ったとした。今日、人権を疎かにし人権侵害を容認する企業は社会的に許されない。子どもの人格形成を培う教育機関においても同様である。
- 子どもの人権問題(52.3%)
- インターネットにおける人権侵害(39.7%)
- 女性の人権問題(34.1%)
- 新型コロナウイルス感染症の人権問題(26.5%)
- セクハラ等のハラスメント(20.8%)
※「人権問題に関する枚方市民意識調査」:2021年(令和3年)9月



