参加体験型学習

 参加体験型学習とは、学習者が主体的・協力的に学習に参加することを促す学習方法・手法で、学習者の知識や体験をもとに他の学習者との語り合いや意見交換等を通じて態度や行動の変容を促し、人間的な成長へつなげていこうとする学びである。

 したがって、「何かをした」というだけではなく、「いかに考え、どのように次の行動に生かしていくのか」が重要となる。教える、教えられるという関係で学ぶのではなく、学習者が積極的に他者の意見や発想を受け入れ、相互に発信しながら進められる。学習者一人ひとりの変容をもたらすとともに、集団としての創造的な活動にもつながる学習方法である。

 特色としては、①学習者中心。②身体とすべての感覚を用いる。③学び方の追究。④頭でわかることと行動がかわることをつなぐ。⑤自分と他者とのかかわりを通して学ぶ学習である。

 その効果は、①主体性を養い、対象と自分との関わりを意識するようになる。②現実に起きていることを素材として取り上げることで、興味・関心が高まり、開かれた心、聴く耳、観る目、豊かな表現、判断力が育てられる。③相手は、自分をうつす鏡となり他の人との関わりの中から学ぶことが出来る。④自ら主体的に活動し、自分の手で作り上げていく能力が育まれる。⑤これまでの行動の枠にとらわれず、新しい状況に挑戦し、新しい体験や考え方を生み出すことにつながるなどである。