失敗に学ぶ

 世界初の民間月面着陸をめざした着陸船が、26日未明に着陸できなかった。技術責任者は記者会見で「着陸船の高度の情報に問題があり、燃料切れを起こしたことが原因」と説明した。月面に着陸できれば、日本は初めてで、ロシア、米国、中国に続く4か国目となる予定だった。

 しかし、今回の試みで着陸するまでのデータを獲得できたのは大きな成果で、次への確かな一歩になる。着陸は失敗したが、貴重なデータの蓄積によって次回(2024年)の打ち上げに生かすことができる。

 「失敗は成功のもと」という言葉がある。失敗の中に成功するヒントがあり、原因を探り、ダメだったところを改めることで成功につながる。何事も初めからうまくいくことはない。大切なことは、同じ失敗をしないように学ぶことにある。