続・平等と公平

 平等は、すべての人を同じように扱うことです。 公平は、一人ひとりに必要なサポートを提供することです。

 平等は、それぞれの状況を考慮せずに同じ待遇を施し、全員に対して同じものを与えることです。その前提には全員のスタート地点が同じ場合に限られます。

 公平は、それぞれの状況に応じて待遇を変えることです。個人それぞれの差異や来歴などを考慮します。公平さが担保されて初めて平等を得ることができます。

 例えば、所得の多寡で税率を変えるように、結果として平等になるようにするのが公平の原則です。 換言すれば、平等は機会均等保障であり、公平は個別の差異に応じた実質保障です。しかし、形式的な平等は結果の平等を損ない、向上心のないところへの支援は努力を阻害するとの指摘もあります。