悲しみの年明け

 新年早々、衝撃的なニュースが続いた。元旦の能登半島大地震、翌日の日航機と海上保安機の衝突事故。コロナ禍の生活で「当たり前なこと」が「当たり前でない」日常を経験してきたが、こうも「ありえない」出来事が続くと、先々に「いったい、この国はどうなるのか」と不安と恐怖が襲ってくる。

 年始の穏やかで和やかな笑顔が広がる家庭や街で、悲しみと絶望の中に過ごしている方々がいることに胸が締め付けられる。海上自衛隊の亡くなられた5人(機長は重症)の皆さんは、被災地へ救援物資を輸送する任務にあたっていた。返す返すも痛ましい事故である。

 地震で倒壊した家屋に新年を祝う門松が立っている。「神も仏もあるものか!」と叫ばずにはいられないが、それでも明日への希望を持って生きていかなければならないのが庶民の現実だ。被災によって命を落とされた方々のご冥福をお祈りするとともに、冬空の下で避難されている皆様のご健康と一日も早い復旧復興を願います。