戦後80年の教育
戦後80年の節目の今年。戦前の軍国主義教育から国民主権の民主教育がスタートした。その象徴が、米国教育使節団の勧告にもとづき導入された「6・3・3制」の学校教育である。
その理念は、「すべての子どもにその能力に応じて教育を保障する」ことであったが、ともすれば、「一斉型」で「画一的」な受験学力重視の教育になって、「個性」や「多様性」を重んじる今日の子どもの実態から乖離した状況に至っている。
森の危険をいち早く察知して飛び立つ小鳥や小動物のように一番弱い立場の子どもが「不登校」や「いじめ」にあっているのではないかと危惧する。
戦後100年を見通す教育にあっては、より柔軟で寛容な複線型の教育制度が求められる。小学6年生は心身共に思春期のど真ん中で、一昔の小学校高学年の印象からは遠い。教育予算の倍増で意欲ある教員の採用と「4・4・4制」や20人学級の導入、市立のフリースクール実現など、足に合わせて靴を履くように、子どもの実態に応じて既存の教育制度を改革することが喫緊の課題と考える。
