短大生の教員合格

 関西外国語大学に教職センターが開設されて20周年という節目の年に、短期大学部から教員採用選考試験に現役合格者が誕生した。今年度、短大生で教職をめざしている学生は7名。そのほとんどは4年制の学部に編入し教員になる。短大生の現役合格は「狭き門」である。本人の努力はもちろんのこと、本学の教員養成の一つの成果であり、短大生にとって大きな希望だ。

 学校現場はベテラン教員の大量退職期をむかえ、教員不足が深刻化している。短大から教職に意欲のある人材を短期に即戦力として育成することが求められており、教員養成機関の一翼を担う短大の役割は、益々、期待されてくるものと思う。

 学生に「今ほど、教員の使命感と情熱・専門性に加えて、豊かな人間性が求められている時はない」と話す。子どもにとって、最大の学習環境は教員の存在そのものであり、教員の好奇心と探究心が子どもの夢や将来の目標を育くむ。まさに「教育は人なり」。教員の人格的な力量は、子どもに対する受容的態度やヒューマン・スキルなどの人権意識の高さである。

 理想の教員像は「明るく元気で、優しくも厳しく、誰にも公平で、知的な先生」だ。一言で言えば「授業がうまくて、人間味とユーモアあふれる先生」である。子どもが好きで、子どもに好かれる先生になってほしいと願っている。