美白ブーム

 世間は、美白ブームだ。「色の白いは七難隠す」と言われる。仏教用語に「七種類の災難」がある。①顔立ちのまずさ ②性格のきつさ ③生活の乱れ ④老いの恐怖 ⑤運の悪さ ⑥色気のなさ ⑦貧しさを言うらしい。

 「色白の女性は顔かたちに多少の欠点があっても、それを補って美しく見える」と言われ、「米の飯と女は白いほど良い。」などの諺もある。しかし、本来は色彩の黒・白に価値の上下はない。「白は美しく、黒は汚い」というのは偏見だ。

 友人が出産した時、お祝いに行き「色白でかわいい赤ちゃんですね。」と言ってしまったことがある。それでは、色の黒い赤ちゃんは「かわいくないのか」と叱られそうだ。なぜ、女性だけに「色白」を求めるのか。昭和の時代、「しっとりしなやか、サラサラシャンプー」というナレーションの後、長髪をなびかせ振り向く女性のCMがあった。

 クラスで「私の髪の毛、なんでチリチリで真っすぐでないんやろ」と気にする子どもがいた。無意識に「白は美しい」「直毛はすばらしい」などという「常識」が広がり定着する。その「常識」から外れるのは「価値が低い」「値打ちが無い」などと考えられてしまう。身近な暮らしの中に人権問題が潜んでいる。