障がい児の命は健常児の85%? 

 2月27日、聴覚障がいのある子ども(11歳)の交通事故死を巡り、遺族が約6100万円の損害賠償を求めた裁判で、大阪地裁は約3770万円の支払いを命じた。その理由として「さまざまな手段や技術で聴覚がい害によるコミュニケーションへの影響」があるとし、「逸失利益」(将来得られたはずの収入)について健常者の平均収入の85%に相当すると判断した。

 果たして、障がい児の命は健常児の85%なのだろうか?聴覚障がいがあっても音声での会話、手話、筆談、読話(話し手の口の形や動きで話を読み取る)など、相手や場面に応じてさまざまな方法を使ってコミュニケーションをとって生活できる。亡くなった子どもの命の重みは誰も測れない。どの子どもも無限の可能性を持っている。障がいが有る無しに関わらず、命は平等であるのではないだろうか。