キャリア教育

 キャリア教育が重要であるといわれる。なぜなのか?それは、社会の情報化・国際化・少子高齢化の急激な進展にある。 終身雇用システムの変化に伴い新卒者採用が優先されるとは限らず、求職希望者と求人希望との不適合の拡大もある。

 また、 若者自身の課題として勤労観や職業観の不明確さ、職業人としての基礎的資質・能力の不足、社会の一員としての自覚や意識の低さ、経験不足等が考えられる。コロナ禍で大学生の進路未決定者が増加し、自立的な進路選択や将来計画が希薄な学生もいる。全般的に卒業後の仕事について考えることや職業の選択・決定を先送りする傾向がある。

 文科省は、キャリア教育を「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育 」と定義する。若者が、生涯に渡って「学び続けたい」「働き続けたい」と強く願い、それを実現する「生きる力」を育むことが求められている。「生きる力」とは、動物では、獲物を捕らえ、敵や災害や病気等の危険を回避し、仲間と群れることだ。これを人間に当てはめれば、経済力をつけて自立し、元気で健康な心身を保ち、他者とのコミュニケーションを図る力であると思う。