アフターコロナ

 コロナ禍の3年を経てアフターコロナの時代になった。この間、当たり前と思っていた常識から「ニューノーマル」の登場である。キーワードは、非接触型社会における多様化と個性化。

 ウィルスの感染拡大を防ぐため「3密(密閉・密集・密接)」を避ける生活が続いたが、そこから新しい知恵や工夫が生まれて社会を進化させる。例えば、テレワーク導入で出勤時間の軽減と仕事の効率化が図られ、オンライン診療が地方医療を支える。自動車展示の無いショールームやノータッチ・ノーボタンの電子機器が人々の心を引きつける。

 近頃は、カード定期券がスマホアプリになり、多くの買い物はネットショッピングで、キャッシュレスの電子マネーが主流だ。学校教育も大きな改革期を迎える。子どもの実態が多様化し、個々のニーズに合った教育が求められる。この間、オンライン授業等の導入で不登校など困難な課題を抱える子どもへの支援が充実した。

 チョコスナック菓子の完成形と言われる「ポッキー」は、約60年にわたって愛され、年間5億箱も消費されるのは、①おいしい②良品質③オリジナリティにあるという。この③こそが、他との差別化であり付加価値である。アフターコロナ社会においては、「多様性」への柔軟な対応と唯一無二の「個性」(アイデンティティ)の発揮が重要なポイントである。