藤の花

 4月中旬とはいえ初夏を感じる今日この頃、泉佐野市にある奈加美(なかみ)神社を訪れた。近年、この社は藤の花で有名で境内一面に美しい紫と白と甘い香りが広がる。

 20年前に宮司が神社の復興を願って社紋の「藤巴」にちなみ藤の栽培をはじめたそうで、今では約20種40本もの見事な藤の花が参拝者を迎える。(4月中旬~下旬が見どころ)

 藤の花言葉は、「優しさ」「歓迎」「恋心」「誠実」という意味がある。 その由来は、藤が風に揺れて相手を招き入れているかのように見えることからだ。

 先日、授業で「金銭」「権力」「健康」「学歴」「名誉」「誠実」「愛情」の中で順位をつけるとしたらと問うと、多くの学生の答えは、①「健康」②「愛情」③「誠実」④「金銭」⑤「名誉」⑥「権力」⑦「学歴」の順だった。

 世の大人は「損得・勝ち負け・好き嫌い」が大勢だが、未来を担う若者の価値観に頼もしく思う。振り返って思うのは、お金や名声や肩書がなくても健康で誠実に、噓偽りなく、身近な人と良好な人間関係を築いて生きていけば、必ず人生の道は拓けるもの。学生たちの笑顔に勇気と元気をもらう。