子どもの自殺

 昨年の自殺者数が20320人(厚生労働省:2025年3月)で、前年より1517人減少したが、子ども(小中高生)は前年より16人多い529人で過去最多となった。

 自殺の内訳は、女子中学生と定時制・通信制高校の女子が大きく増え、自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)では、定時制・通信制が全日制より高いことがわかった。

 女子中高生の自殺原因としては、男子と比べて顕著に多いのが「健康問題」で、うつ病をはじめメンタルヘルスの課題が背景にあると思われる。

 子どもの自殺の危険因子には、精神疾患、自傷・自殺未遂歴、孤立、家族背景(家族の自殺、家族関係の不和、虐待)、不登校、いじめ、喪失体験、メディアの影響(報道、SNS、アニメ)等が考えられる。また、自殺の保護因子には、家族のつながりの強さや学校での良好な対人関係等がある。