マザー・テレサの言葉

 マザー・テレサは、愛の反対は憎しみや怒りではなく「無視すること」と言った。

 八百屋の軒先にみかんが3つならんでいる。1つめのみかんに「なんて甘いのだろう」と1週間言い続ける。2つめのみかんには「なんて酸っぱいのだろう」と言う。3つめのみかんには、何も言わずに「無視」し続ける。さて、どのみかんから腐ったか。正解は「無視したみかん」だという。

 人も無視され、誰も気に留めてくれないことが一番つらい。人権侵害は「無視」することから始まる。その次は「陰口」や「落書き」。そして「暴言」「暴力」へとエスカレートし、最後は「殺戮」になる。

 子どもの虐待にネグレクトがある。食事や入浴、病気の治療などを怠る「育児放棄」である。子どもは「自分のことを見てほしい。かまってほしい」と訴えている。子どもは大人に「見られ、認められ、当てにされる」ことで成長する。

※マザー・テレサ(1910〜1997)インドのしい人達に一生を捧げた修道女。1979年ノーベル平和賞