平等と公平
平等(Equality)は、個別的な差異を考えずに、みんなに同じように分け与えることであり、公平(Equity)は、個別的な差異を考慮して、それぞれに見合った配分をすることである。
前者は、みんな一緒であるべきという「形式平等」の考え方であり、後者は、みんな違うのだから個別の事情に配慮して結果として同じになるべきという「実質平等」の考え方である。
何事も、まずはみんな同じという「形式平等」が前提であるが、同じ条件をそろえても「平等」が実現できない場合がある。その時は「合理的配慮」が求められる。例えば、車いすの人に段差スロープをつくることや高い所にある物が取れるように台を置くこと、聾啞の方に筆談や手話などでコミュニケーションを取って分かりやすく伝えることである。
社会は様々な人々によって成り立っている。障がいのある人も障害のない人と同じように人権が尊重され、日常生活において「平等」に参加できるよう、それぞれの特性や困りごとに配慮する「実質平等」=「公平」が求められる。